コロナ禍のため2020年より現地開催を見合わせていましたが、第14回セミナーは5年ぶりに大阪公立大学医学部学舎(2022年に市立から公立に名称変更)にて開催しました。この5年のうちに糖尿病診療は大きく進化をとげ、例えば、CGMではリブレからリブレ2へ、DexcomG4からG7へ、また、ポンプではミニメド640Gインスリンポンプが780Gへバージョンアップされました。そして、パッチポンプであるメディセーフウィズはリモコンが改良されました。そのような進化へ対応すべく講義内容やテキストをアップデートしました。今回から参加費は事前振込制としましたが、ご協力いただきありがとうございました。
当日は全国から168名の先生方にお集まりいただきました(医師21%、看護師49%、管理栄養士25%、その他5%)。おそらく昨年に東京で第1回東京セミナーを開催したため、今回は大阪、兵庫を中心に、関西からのご参加が7割以上を占めました。当初、定員を上回った場合は抽選を予定していましたが、お申し込み人数がほぼ定員に近かったため抽選は行わず、お申し込みいただいた方全員に受講していただくことができました。参加申し込み時に、各時間に4コマずつある講義の中から希望を1つずつ選択していただき、午前1、午前2、午後の時間で計3つの講義を受講していただきました。
カーボカウント、CSII・CGMの講義では初級、中級、上級クラスに、カーボカウントを用いた栄養指導では初級、上級クラスに分かれてレベル別に授業を行いました。初級クラスでは、初めて学ぶ方や学んだことはあるがもう一度基本を確認したい方、中級クラスでは、臨床で具体的な運用法について学びたい方、上級クラスでは実臨床での問題点を議論したり最新の機器について学びたい方を対象としました。ハンズオンでは、実際にデモ機を用いてカニューレやセンサ等をご自身に穿刺してもらい装着を体験していただきながら、機器の使用方法について学んでいただきました。
ランチョンセミナーでは、ご自身が1型糖尿病であり初期研修中の医師の方にご講演いただきました。患者であり医療者であるという立場から、日々の生活、これまでのご苦労や葛藤についてや、患者さんの思春期から大人への成長に伴う気持ちの変化なども含めながら患者さんに寄り添う気持ちの大切さを教えていただき、会場全体がハートウォーミングな雰囲気に包まれました。
最後の総括では、毎回恒例となっていますが、同じ病院や近隣の地域ごとに集まっていただきグループディスカッションを行いました。また、インターネットを活用しwebで質問を受け付けそれにお答えする時間としセミナーは終了しました。